こんにちは!
アルテクラシカ半年目、新人のMです。
まだまだお店のことも、古美術のことも初心者なのですが、
今日は内側から見たアルテクラシカのお話から。
アルテクラシカの1日は掃除から始まります。
そんなこと当たり前ですが、当たり前にあらず、のお掃除なんです。
最初に教わったときには毎日こんなに丁寧に?と少し驚きました。
でも、1時間くらいかけて店をピカピカに磨き上げ、水を打った店内の清々しさで開店すると嬉しくて自然に背筋も伸びます。
アルテクラシカに来てから、美しさ、ということをよく考えるようになりました。
人でも、物でも、最初から美しいものがあります。
でも、美しさということは、実は育っていくものなのではないか、と思うようになりました。
どんなものでも、ほっておけばどんどん寂れていきますよね。
でも、手をかけて目をかけていくと、美しさは育つんです。
そして、美というものを見る目も、どんどん育っていきます。
年をとって、しわくちゃの顔が本当に美しいと思うお年寄りに出会うことがあります。
これは、単に見た目の美醜ではなく、その方の考えや生き様が姿形に出るのでしょう。
清めて水を打った場所は、たとえ古い土間でも清らかな美が宿ります。
最近読んだ本にスティーブ・ジョブズと、ペプシコーラの社長だったジョン・スカリーの逸話が書かれていました。
スカリーはコカコーラに後塵を拝していたペプシで、マイケルジャクソンをCMに起用するなどしたマーケティングの天才です。
ブラインドテスト風にペプシを飲むテレビCMを覚えていらしゃる方も多いのでは?
ジョブズはスカリーをアップルの社長に引き抜きたいと考えるのですが、当時はペプシに比べればアップルは小さな会社。
仕事の話はせず、ひたすら二人でメトロポリタンなどの美術館巡りをしたのだそうです。
これはお互いが相手の「美観」を通して人格を深く見極めようとして、とのこと。。
価値観を確かめ合うということだったのかもしれません。
最後にジョブズがスカリーに言った決めセリフは有名です。
Do you want to sell sugared water for the rest of your life, or do you want to come with me and change the world?
日本の戦国武将たちが明日をもしれぬ日々の中で茶事に惹かれ、また茶道具の収集にも情熱を燃やしたことは、戦いの中でどんな意味を持ったのでしょうか。
美、という物差しを以って人を深く見ようとする試みが、ここにもあったのだろうと思いを馳せました。
あなたが美しい、と思うものは何ですか?
お聞きしたいです😊
今日もアルテクラシカでお待ちしています。
(M)
