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Arte Classica by Ishiguro Gallery

センスを研け

「センスを研け」

 

美術業界に入った時に最初に師匠から授かったお言葉だ。
センスを研く❓❓❓
何てありきたりな…と思ったものだが、
今日、これに勝る的を得たアドバイスはない。
なぜなら、センスこそが美術品目利きの芯であるに違いないからだ。
では、センスはどうやって研いたら良いのだろうか?
思うに、その最短の道は「センスの良い物に触れる」事だと思われる。
そんなセンスを研くための絶好の展覧会が始まった。

 

三井記念美術館での「高麗茶碗展」。茶碗だけの展示だ。
高麗茶碗に特化した展示は意外にも関東では初めてらしい。
先日訪問した印象だが、
茶碗と茶碗の距離感が絶妙で、とても見易く、
結構な数を見ているはずなのに、全く疲労感がない。
加えて、配置が生い立ち分類されていて、学術的にも分かり易い。
内容は、いわゆる名品だけでなく、隠れた個人蔵の優品が数多く出展。
既存価値観に頼らない、主催者側の強い意気込みが感じられる。

 

今回は展覧会を通じてセンスを研く、私なりのオススメ鑑賞方法をご提案したい。
先ず、入口で受け取った展示作品リストを片手に、
見た目で気に入った作品番号にだけチェックを入れながら、
一切キャプションを読まずに一周しよう。
キャプションを見ない我慢が肝要だ。
次に今度はチェックを入れた作品だけを、同様にキャプションを見ずにじっくり見ながら2周目。
最後にチェックを入れた作品を必要に応じてキャプションを見ながら3周目。
厳選された作品を見る事によってセンスを研きながら、
既成概念を排除して自分の感性に素直になり、感度を上げる。

 

この方法で今までとは違った感覚が呼び起こされる事を
必ずやご体験頂ける事と思う。

 

三井記念美術館を訪問して、是非ともお試しあれ。

 

(I)

Arte Classica | アルテクラシカ。江戸時代及び現代作家の抹茶茶碗を扱う店。

アルテクラシカは、古美術商石黒ギャラリーが根津美術館の向かい側にオープンした、江戸時代(古美術)及び、現代作家の抹茶茶碗を扱うお店です。併せて、現代の生活空間で抹茶を楽しむための、新しいスタイルの茶器・茶筅・柄杓等の取り扱いもしております