next
Arte Classica by Ishiguro Gallery

美味しい器

 

BSの人気番組・「早川光の最高に旨い寿司」でおなじみの著述家、早川光先生をお招きしてのトークショーが、過日10月4日18時から東京美術倶楽部のアートフェアイベントで行われました。
早川先生は寿司通で有名ですが、『私は利休』などの漫画の原作も手がけ、知る人ぞ知る古美術陶器のコレクターでもあります。

 

トークショーはアルテクラシカ店主のIが司会進行を務め、面白い話をたくさん伺いました。

 

歴史的にお茶というのは戦国時代に大名や武士たちの間で広まり、
当時は主に唐物(中国渡来)の道具が珍重され使われたもの。
それが徳川の時代になると豊かな町人たちの間にもさらに茶の湯は広まり、
武家社会で大名たちが使っていたものとは違うやきものや食器が使われるようになったそうで、

早川先生の見解では、武士たちが本膳料理で用いていた器と、町人たちの懐石料理の器が混在したのではないかという、そんな中での、懐石の ”刺身皿” としての向付の話でした。

 

茶の湯、とか懐石、となると話は小難しくなるけれど、
要は爆発的に人の心をつかんだ陶器が当時あり、
それが時を経て現代においても、用の美として非常に素晴らしい優れたものである、というお話でした。

 

数百年前に作られた古くて良いもの。美しいもの。
それが今も手に取れる。
しかも、向付も茶碗も名店などでは器として実用に用い、料理やお茶を美しく、また美味しくしている。。。

 

 

早川先生の冒頭の言葉、
「花入も向付も同じです。花入は花を生けてこそ。向付は料理を盛ってこそ。」
そんな風に、存在だけを主張せずに、何かを足した時に完成するもの、という考えが非常に日本的な気がしますね。

 

もっともっと聞いていたい、充実の楽しいトークショーでした。
早川先生、ありがとうございました。

 

ちなみに現在連載中の早川光先生原作の漫画、「茶の湯の時間」(ヤングジャンプコミックス)にはアルテクラシカも登場しています。
ぜひお読みください♪

 

 

M

 

 

Arte Classica | アルテクラシカ。江戸時代及び現代作家の抹茶茶碗を扱う店。

アルテクラシカは、古美術商石黒ギャラリーが根津美術館の向かい側にオープンした、江戸時代(古美術)及び、現代作家の抹茶茶碗を扱うお店です。併せて、現代の生活空間で抹茶を楽しむための、新しいスタイルの茶器・茶筅・柄杓等の取り扱いもしております